山田幸総さん(庭木剪定)
仲間と一緒に仕事ができることに感謝です
飯山地域シルバー人材センター所属
シルバー人材に登録したきっかけを教えてください
58歳のときに家庭の事情で千葉から木島平村に越してきました。生まれが隣の山ノ内町なのでまったく知らないところではありませんでしたが、ずいぶん久しぶりに長野に戻ってきたことになります。
千葉ではずっと造園業に従事していたので、こちらに越してまず考えたのが「一人親方」の植木屋になることでした。チラシをポスティングするなどやってはみたのですが、あまりうまく行きませんでした。次に考えたのがハローワークでの求職活動です。私の場合、造園関係以外の仕事というのはまったく考えていなかったこともあり、条件が合い、長く続けたくなるような雇用先には巡りあえませんでした。
そんななか、シルバー人材センターのことを知りました。最寄りの飯山地域シルバー人材センターで話を聞き、ここでなら思い描いていたのと近い形で植木の仕事ができることがわかったので、すぐに登録して働きはじめたのです。私のように、最初からやりたいことが決まっていて、それがセンターで扱っている業種であるなら、とりあえずでも登録してみるといいと思います。
どのような仕事をしているのですか?
私は今、木島平エリアの整姿班の班長を務めております。新規の現場であればまずお宅にお伺いして植木の状態を見て、何人で何日かかるかのお見積もりをします。次はメンバーの手配です。整姿班スタッフそれぞれのスケジュールを考慮して、勤務シフトを作ります。庭木の剪定や冬囲い(庭木を積雪から守るために細い木などで囲って保護する作業)は、やる時期が決まっている作業なので同じ時期に仕事が集中します。繁忙期は結構な忙しさですよ。
ただ、整姿班の仕事自体が毎年4月から11月くらいまでの7、8か月だけなんです。4月に冬囲いを外す仕事から始まり、春、夏、秋は伐採や剪定、11月上旬の冬囲いでシーズンが終わります。夏は忙しい反面、冬はまったく仕事がありません。春夏秋はシルバー人材センターで整姿、冬は別の仕事をしていて、プラス年金がある。こういう働き方の人が多いと思います。
いまの仕事のやりがいや楽しさは?
たくさんの仲間たちと知り合えたことが何よりうれしかったですね。整姿班メンバーの職歴はさまざまです。配管工だった人もいれば宮大工だった人もいるように、皆さん別の仕事のプロフェッショナルなんです。私は植木の世界のことしか知りませんから、別の道を極めた方のいろいろな話を聞けるのが何よりの楽しみです。それに、植木とは一見関係ないような話が意外と仕事に役立ったりもするものなんですよ。
もし自分が一人親方で植木屋を開業したとしても、一緒に働くメンバーを集めることは難しかったでしょう。こうして仲間と一緒に仕事ができるのはとてもありがたいことだと思います。それに、自分で営業をかけなくても「シルバー人材センター」という看板のおかげで安定して仕事があるのは大きいですよね。手に職がある方だとリタイアした後にもさまざまな選択肢があると思いますが、私の場合は、シルバー人材センターに登録するというのがベストな選択でしたね。